2015/04/14 雑記「さまざまの 事おもひ出す 桜かな」

 タグ ： 想い出, 日記, 雑学

週末に見た、もうほとんど花が残っていない桜の木。

　
長男（せー）とこの桜並木を歩いて、いろんな事を思い出しました。

妻と何気なく散歩した、数年前の春のこと。
この桜の下を通って引越しをした、2年前の春のこと。
三輪車に乗った長男を押しながら歩いた、1年前の春のこと。

暖かくなって、やっと外で遊べるようになるためか、花の季節に重なるためか、この季節の想い出には特段の彩りがあります。

心を砕いた 日々を想って

帰郷中の松尾芭蕉が詠んだ、単純ながらも含みの多い俳句がこれです。

　さまざまの 事おもひ出す 桜かな（芭蕉）

　
平凡な句ながら、それまで辿ってきた芭蕉の歩みを振り返ると、そこに込められた万感の思いが見えてきます。

平凡な句を詠ませた桜は、芭蕉にとっての想い出そのものなんですね。

参考： さまざまのこと思い出す桜かな ｜ エッセイ「桜と日本人」

　
おそらく数年後の春、今より芭蕉の想いに近づきそうなぼくは、桜を見てどんなふうに考えるだろう。
大きくなった子供たちを傍らに、心を砕いた日々を思い返すのかな。

名残り桜を見ながら、そんなことを思った週末でした。